9.6. 性染色体と伴性遺伝子
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ヒトの性別の決定
すべて卵はX染色体を1本含んでいる
精子の半数はX染色体を有し、残る半数はY染色体を有している
伴性遺伝子
いわゆる性染色体には、性別を決定する遺伝子の他に男性らしさまたは女性らしさに関係しない形質に関与する遺伝子も含まれている
X染色体にはY染色体よりもはるかに多くの遺伝子が含まれていることから、大部分の伴性遺伝子はX染色体に見出されている
眼球の光感受性細胞の機能不全により生じるよく見られる伴性の遺伝性疾患 実際には複数の伴性遺伝子が関与する一連の疾患
正常色覚の人は150色以上を識別できるが、赤緑色盲の人は25色以下しか識別できない
伴性遺伝子は、性染色体上に位置しているため特異な遺伝様式を示す
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すべての子どもは正常色覚であることから、正常色覚の野生型対立遺伝子は優性であると考えられる https://gyazo.com/80c4e78c6a51b7448e0102ffd77a4ebf
典型的な3:1の表現型比率で正常色覚と色盲が現れる
しかし、この場合は男の子にしか現れない
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女性が色盲を発症するのは両方のX染色体に色盲の対立遺伝子を受け継いだ場合だけ
一方、男性は1コピーの劣性対立遺伝子を受け継ぐことにより色盲を発症する
このような理由から、劣性の伴性形質は女性よりも男性のほうがはるかに発現する頻度が高い 色盲は女性よりも男性の方が20倍の頻度で発生する
血液凝固に関与する因子について異常な対立遺伝子を受け継いでいるため、過剰に出血する
ヨーロッパの王室は高い頻度で発生する血友病に苦しめられてきた
英国のビクトリア女王(1819~1901)の息子が、王室に最初に現れた血友病患者だと考えられている
ビクトリア女王はキャリアー
血友病はキャリアーであるビクトリア女王の2人の娘の婚姻を通じて、最終的にプロシア、ロシア、スペインの王室にも受け継がれた
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